
「終活を始めたいけれど、何からやればいいの?」
「やることが多そうで、なかなか始められない」
そんな方も多いのではないでしょうか。
終活は、すべてを一度に終わらせる必要はありません。
大切なのは、今できることから一つずつ進めることです。
この記事では、終活でやっておきたいことを10項目に整理しながら、「今日できること」「今月やっておきたいこと」「家族と話しておきたいこと」まで分かりやすく紹介します。
読むだけで終わらせず、まずは一つ始めてみましょう。
終活でやること10項目
終活で考えておきたいことを、大きく10項目に分けました。
| やること | 最初の一歩 | |
|---|---|---|
| □ | 大切な情報を整理する | 書類の保管場所を確認する |
| □ | 財産を整理する | 利用している銀行を書き出す |
| □ | 保険を確認する | 保険証券をまとめる |
| □ | エンディングノートを書く | 書ける項目から記入する |
| □ | 医療・介護について考える | 希望を一つ書いてみる |
| □ | 住まい・実家を考える | 将来どうしたいか考える |
| □ | 持ち物を整理する | 引き出し一つから始める |
| □ | 相続について確認する | 家族と財産を確認する |
| □ | 葬儀・お墓について考える | 希望の有無を整理する |
| □ | 家族に伝える | 情報の保管場所を共有する |
全部にチェックが付かなくても大丈夫です。
チェックが付かなかったところが、これから少しずつ考えていくことです。
① 大切な情報を整理する
最初に、自分の生活に関係する情報を整理してみましょう。
例えば、
銀行口座
クレジットカード
携帯電話
電気・ガスなどの契約
利用しているインターネットサービス
大切な書類の保管場所
などです。
すべての情報を細かく書き出す必要はありません。
まずは「何を利用しているのか」「必要な書類がどこにあるのか」が分かる状態を目指しましょう。
パスワードや暗証番号などは、誰でも見られる場所にそのまま書いておかないなど、管理方法にも注意が必要です。
② 財産を整理する
次に確認したいのが財産です。
例えば、
預貯金
株式・投資信託
土地・建物
自動車
貴金属
借入金・ローン
などがあります。
最初から正確な金額まで調べる必要はありません。
まずは、
「自分にはどんな財産があるのか」
を把握することから始めましょう。
財産の一覧があるだけでも、将来家族が確認するときの負担を減らせます。
③ 保険を確認する
生命保険や医療保険に加入している場合は、契約内容を確認しておきましょう。
確認したいのは、
保険会社
保険の種類
保険証券の保管場所
保険金の受取人
などです。
長く契約している保険の場合、本人でも内容を忘れていることがあります。
保険証券などを一か所にまとめておくだけでも、必要になったときに探しやすくなります。
④ エンディングノートを書く
終活を始めるときに役立つのがエンディングノートです。
エンディングノートには、
自分の基本情報
家族・親族のこと
財産
医療・介護についての希望
葬儀やお墓についての希望
家族へ伝えておきたいこと
などを書いておくことができます。
最初から全部書く必要はありません。
「緊急時に連絡してほしい人」など、書きやすい項目から始めてみましょう。
なお、エンディングノートと遺言書は同じものではありません。財産の相続などについて法的な効力を持たせたい場合は、遺言書について別途検討する必要があります。
⑤ 医療・介護について考える
元気なうちは後回しにしやすいのが、医療や介護についての備えです。
例えば、
介護が必要になったらどこで暮らしたいか
家族にどこまでお願いしたいか
施設への入居をどう考えているか
など、自分の希望を考えてみましょう。
将来のことをすべて決める必要はありません。
「今はこう考えている」ということを整理しておくだけでも、家族が判断するときの参考になります。
⑥ 住まい・実家について考える
持ち家や実家がある場合は、将来その家をどうするかも終活の一つです。
例えば、
そのまま住み続ける
家族が住む
売却する
貸す
しばらく残す
などの選択肢があります。
すぐに決める必要はありませんが、
「家を将来どうしたいか」
を一度考えておくことは大切です。
特に親の家については、相続した後になって家族が初めて話し合うと、意見がまとまらないこともあります。
元気なうちに希望を共有しておくとよいでしょう。
⑦ 持ち物を整理する
終活というと「物を捨てること」と考えがちですが、すべて処分する必要はありません。
まずは、
残したいもの
家族に渡したいもの
売れるか確認したいもの
処分してよいもの
に分けてみましょう。
家全体を一度に片付けようとすると大変です。
今日は引き出し一つ、次はクローゼット一段というように、小さな場所から始めるのがおすすめです。
また、古い時計や貴金属、趣味用品などは、価値が分からないまま捨ててしまわず、一度確認してから判断しましょう。
⑧ 相続について確認する
相続についても、元気なうちに基本的なことを確認しておくと安心です。
まずは、
どんな財産があるのか
誰が相続人になりそうなのか
不動産があるのか
遺言書が必要なのか
などを整理してみましょう。
特に不動産については、2024年4月から相続登記が義務化されています。
不動産を相続で取得したことを知った日から原則3年以内に相続登記を申請する必要があります。制度について分からない場合は、法務局や専門家などに確認しましょう。
⑨ 葬儀・お墓について考える
葬儀やお墓についても、希望があれば家族に伝えておきましょう。
例えば、
一般葬・家族葬などについて希望があるか
葬儀に呼んでほしい人がいるか
現在のお墓をどうするか
永代供養や樹木葬などを検討するか
などです。
細かい内容まで決める必要はありません。
「特に希望はない」ということも含め、自分の考えを家族に伝えておくことが大切です。
⑩ 家族に伝える
終活で忘れたくないのが、整理した情報を家族などに伝えることです。
せっかく財産や保険を整理しても、必要なときに誰もその存在を知らなければ、探すことになってしまいます。
例えば、
「保険証券はこの引き出しにあるよ」
「エンディングノートはここに置いてあるよ」
「銀行についてはこのファイルにまとめてあるよ」
というように、保管場所だけでも伝えておきましょう。
今日やること|まず30分だけ終活してみる
ここまで読んで、
「やっぱりやることが多い」
と思った方もいるかもしれません。
そんなときは、今日30分だけ終活をしてみましょう。
紙やノートを一枚用意して、次の4つを書いてみてください。
□ 利用している銀行
□ 加入している保険会社
□ 緊急時に連絡してほしい人
□ 大切な書類を保管している場所
これだけで構いません。
分からない項目があったとしても、
「何が分からないのか分かった」
ことも大切な一歩です。
今月やること|少しずつ情報を増やす
最初の4項目が整理できたら、今月は少し範囲を広げてみましょう。
例えば、
預貯金
保険
不動産
株式・投資信託
ローン・借入金
クレジットカード
携帯電話
利用しているサービス
などです。
金額まで完璧にまとめる必要はありません。
まず、
何を利用しているのか
そして、
どこを確認すれば分かるのか
を整理しましょう。
家族と話しておきたいこと
終活には、自分だけでは決められないこともあります。
例えば、
介護が必要になったらどうしたい?
入院したら誰に連絡する?
実家は将来どうする?
葬儀について希望はある?
お墓はどうする?
といったことです。
一度に全部話す必要はありません。
食事や帰省などの機会に、一つのテーマだけ話してみる方法もあります。
終活を「亡くなった後の話」だけにせず、
これから安心して暮らすための話
として家族で考えてみましょう。
迷ったら、この順番で進める
何から始めればいいか迷ったら、次の順番で進めてみてください。
今日
銀行・保険・緊急連絡先を書き出す
↓
今週
大切な書類の保管場所を確認する
↓
今月
財産・保険・持ち物を整理する
↓
その後
介護・住まい・相続・葬儀・お墓について考える
↓
必要になったら
公的な相談窓口や専門家に相談する
一度に全部終わらせるのではなく、少しずつ進めていけば大丈夫です。
終活は一度やったら終わりではない
終活には、必ずしも「完成」があるわけではありません。
年齢を重ねれば、
健康状態
家族構成
住まい
財産
介護についての考え方
などが変わることがあります。
一度整理した内容も、
誕生日
年末年始
引っ越し
保険を変更したとき
家族構成が変わったとき
などをきっかけに見直してみましょう。
毎年一度確認するだけでも、情報が古いままになるのを防ぎやすくなります。
印刷して使える|はじめての終活チェックシート
「何から確認すればいいか分からない」という方のために、そなえの時間オリジナルの「はじめての終活チェックシート」を作りました。
お金や大切な情報、緊急連絡先、医療・介護、家や持ち物、相続・葬儀・お墓など、終活で確認しておきたいことをA4サイズにまとめています。
全部を一度に埋める必要はありません。
できているところにチェックを付けながら、「これから確認すること」を整理するためにお使いください。
終活についてよくある質問
終活は何歳から始めればいいですか?
終活を始める年齢に決まりはありません。
年齢だけで考えるより、自分で情報を整理したり、希望を考えたりできるうちに少しずつ始めると進めやすいでしょう。
終活は一人でもできますか?
情報整理や持ち物の整理、エンディングノートなど、一人で始められることはたくさんあります。
一方で、介護、住まい、相続、葬儀など家族にも関係することは、必要に応じて家族と話しておきましょう。
最初にエンディングノートを書けばいいですか?
エンディングノートから始めても構いません。
ただ、最初からすべての項目を埋めようとすると大変です。
銀行や保険、緊急連絡先など、自分が分かるところから記入していきましょう。
終活は全部やらないといけませんか?
全部を一度に行う必要はありません。
自分に必要な項目から始め、生活や家族の状況が変わったときに見直していけば十分です。
まとめ|今日ひとつできれば十分
終活は、
「全部やらなければ」
と思うと、なかなか始められません。
だから最初は、
銀行を書き出す。
保険証券を探す。
大切な書類の場所を確認する。
家族に一つ話してみる。
そのくらいから始めてみましょう。
今日一つできたら、次はもう一つ。
そうやって少しずつ整理していくことが、これからの自分と家族の安心につながります。